水耕栽培や魚の飼育やアクアポニックスどれにおいても水質を維持していくことが重要になります。
水質は野菜では窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど
魚ではアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素が大きなところです。
また、水の酸性・アルカリ性を表すpH、水温もあります。
まず魚のほうですが、これはアクアリウムなどのペットや観賞用として広く飼育されていることから、スペクトラム ブランズ ジャパン株式会社 (旧Tetora)などの会社から検査キットが販売されています。
これらは専門店のみならずホームセンターでも簡単に入手できます。
多くは試験紙を検査対象の水につけて試験紙の色の変化から水質を見ることができるものです。
pHは上記の試験紙に付属していることもありますが、個別の試験紙や計測器もあります。
また養液の濃度を簡易的に計測するものとして電気伝導率計 (ECメータ)というものもあります。
計測器は水に浸けるだけで測れるのでお手軽です。
しかし、価格が安いものはあくまでも簡易的に測るモノとして見ておいた方が良いです。
また、計測精度を調整する校正を定期的に行っておかないと、表示された数値が間違っている可能性もあるのでメンテナンスが必要です。
pHメータは安いもので2000円ほどから、電気伝導率計は6500円ほどから売っています。
次に窒素やリンといった水に溶けているものの計測方法です。
これは一番簡単な方法がパックテストという水質検査試薬を使うのが良いです。
試薬が入ったチューブで検査したい水を吸い取り、色が付くのでその色から濃度を見るものです。
パックテストには様々な種類があるので、水耕栽培、魚の養殖で計測したい項目は全て計測できます。
価格は50回分で4800円程度なので、1回96円ほどになります。
もちろん検査項目が増えればコストはかかりますが、特に魚は生きれる水質の幅が野菜ほど広くないので、少なくともアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素は短い間隔で定期的に計測する必要があります。
上の画像のパックテストは見た目で判断しますが、これを器械が読んでくれるものもあります。
デジタルパックテストというものでチューブの中身を移して計測してくれます。
計測データも保存できPCに移したりと非常に便利ですが、少々お値段がします。
単純に魚を飼うとか水耕栽培するとかなら必要ありませんが、ある程度の規模でやっていくならあったほうが良いです。
特にアクアポニックスの場合、野菜を栽培する水を魚の飼育水を用いることから、その水の中に何がどのぐらい含まれている or 含まれていないといった情報を調べる必要があります。
また、魚の種類や餌の種類、飼育に使っている水により野菜に供給される栄養成分は変わります。
さらに、野菜の種類により要求する栄養成分も変わってきます。
また、季節により野菜も魚も成長スピードが変化し、餌の消費量、要求する栄養の量も変わってきます。
これらを常に監視できるようにしておかないと、対応が後手に回ると取り返しのつかないことになります。
簡易的なものでも良いので、常に計測できる準備はしておきましょう。
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